街の修理店でのiPhone 画面修理の秘密を徹底解説!修理価格が2種類あるのはなぜ?
iPhoneの故障で圧倒的に多いのが画面の故障。 落下の衝撃でガラスが割れてしまったり、液晶不良が起きてしまったりと様々な症状があります。 iPhoneの画面が壊れてしまった場合、Appleでの修理を思いつく方が多いと思いますが、 Appleでの修理はデータが消えてしまったり、予約がすぐに取れないこともある為、 街のiPhone修理店(非正規店)での修理を検討する方も多いと思います。 しかし、ここで疑問が一つ。 一概にiPhone画面修理と言っても店舗によってメニュー表記は様々。 さらには、修理価格が複数あって結局修理費用がいくらかかるのかわからない。 このような疑問に答える為、今回はiPhone修理店で約8年働く私が、 iPhone画面割れ修理について徹底的に解説していきます。 業界の裏話にも含めて最後まで読んでいただけると幸いです。
目次
まずはiPhone画面修理の仕組みについて解説!
画面割れ修理メニューは 修理店によって様々な名称があります。 ガラス割れ(軽度) 液晶交換(重度) ガラス割れ修理 ガラス+液晶割れ修理 他にも様々な表現がありますが、上記の表現だとガラス割れ修理と液晶修理が全くの別物のように感じませんか? 例えば、 ガラス割れ(軽度)→ガラスが割れているのでガラスだけ交換して修理する。 液晶交換(重度)→液晶が壊れているので液晶を交換する。 このように受け取る方がいても不思議ではありません。 ここではっきり言います。 iPhoneには、ガラスだけを交換する修理も、液晶だけを交換する修理もありません! iPhoneの画面修理に使用するパーツは、 ガラスと液晶が一体化したパーツで「フロントパネル」と呼ばれるパーツを使って交換修理していきます。 つまりガラス交換という表現をしていても実際は液晶まで交換します。 ガラスは割れてしまっているけど液晶は問題なく写っているしタッチも効くから、 表面のガラスだけ変えてください!ってなりませんか? 通常iPhoneの画面割れ修理は先ほどご説明した通り、 液晶とガラス・ベゼルが一体化したフロントパネルを丸々交換しますので、 10分~30分程度で終わりますが、 ガラスだけを変えようとすると、3時間くらいはかかってしまいます。 どうしてもガラスだけ変えようとすると、 専用機材でガラスに熱を加え、 接着剤を剥がしガラスを除去したあと、 液晶に残った接着剤を再度剥がしてから、 液晶にタッチパネルとガラスを真空釜で再度接着するという、 液晶のリサイクル作業(再生)が必要となります。 この作業のデメリットは時間がかかるだけではなく、 各作業でのリスクが高く、最悪失敗してしまう可能性があります。 ガラスだけを交換する修理で失敗のリスクを抱えてしまうと修理屋さんとして成立しません。 このような理由から世界中のiPhone修理屋さんで画面割れの修理は ガラスと液晶が一体化したフロントパネルを丸々交換する手法で行っています。 結論は基本的に修理に使うパーツ 軽度、重度も全く同じパーツを使用を使い、修理作業工程も全く同じです! ここまでがiPhone画面修理の仕組みとなります。 iPhone画面修理に使用するパーツについて解説していきます。
iPhone画面修理に使用するパーツについて解説!
iPhone画面修理に使用するパーツですが、純正品は正規店以外では使用できないので、 世界中の修理店で互換品を使って交換修理します。 この互換品、店舗によって表記の仕方は様々です。 店舗によって異なるのが、 互換パネルを使用した修理価格のみをサイトに表示して、 ガラス交換(軽度)、液晶交換(重度)で修理価格を分けているケースと、 互換パネルと再生パネルと呼ばれる、修理に使用するパーツの違いで修理価格を分けているケースに分かれます。 この場合サイトでもメニュー表記は、スタンダードモデル(互換パネル)とハイグレードパネル(再生パネル)という表記をしています。 また別店舗では、互換性パネル、プレミアムパネル(再生パネル)という表記の店舗もあります。 ここでも表記の仕方がバラバラなのでわかりにくいですね。 ここでは詳しく解説はしませんが、ハイグレードパネルや、プレミアムパネルと表記してある「再生パネル」ですが、 実はこの再生パネルが、画面修理価格が2種類ある理由となります。 再生パネルは互換パネルと比較すると純正と同等の色合い、タッチの感度となります。 また、有機EL(OLED)が搭載されているiPhone X以降のシリーズについては、 有機EL(OLED)の互換パネルを使用した修理価格と、液晶(LCD)を使用した修理価格に分けてサイトに掲載している店舗もあります。 原価が高い有機EL(OLED)は当然修理費用も高額になりますが、液晶(LCD)を使用したパーツは原価が安く修理費用を格安に表現できます。 当然有機EL(OLED)の方が画質が良く色合いも鮮やかです。 安さに釣られて、液晶(LCD)を使用した修理を選択して後悔しないようにしたいものです。 さて、ここまでがiPhone画面修理に使用するフロントパネルの種類について解説して来ました。 次はいよいよ核心に迫っていきます!
これが修理価格が複数ある理由だ!
さて、ついに再生パネルについて解説する時が来ました。 ここまでのおさらいとして、iPhoneの非正規店の画面修理メニューは複数ある。 比較的軽度の修理はガラス修理または画面修理(軽度) 重症の修理は液晶交換または画面修理(重度) さらに修理に使用するパーツによって、 互換パネル(スタンダードモデル) プレミアムまたはハイグレードモデル(再生パネル) iPhone X以降の、有機EL(OLED)を搭載した端末の画面修理は、有機EL(OLED)、液晶(LCD)と選択できる店舗もある。 このようにiPhone画面割れ修理は修理メニューが複数あり、とてもわかりにくいのが現状です。 まずは、軽度、重度によって修理価格が違う理由について解説していきます。 修理工程・難易度も同じ。使用するパーツも同じなのに修理価格が違う理由は、 割れてしまったディスプレイを再生パネルとしてリサイクルできるかどうかで決まります。 「破損の度合い」で軽度や重度と区別している理由は、 液晶にダメージがない割れたディスプレイをを再生(リサイクル)しています。 つまり、再生(リサイクル)できる状態かどうかで料金が決まっている仕組みです。 液晶のリサイクルができる画面にはいくつか条件がありますので下記に当てはまらないものは残念ながら重度扱いとなり、 修理費用が若干上がってしまいます。 ・タッチ操作を正常に行える状態 タッチ操作できない場合は液晶に問題があるケースがあるので重度扱いとなります。 ・液晶表示が正常なもの 黒い染みや縦線が出る等の液晶不良があるものは重度扱いとなります。 ・ガラス割れが少ないもの 損傷の激しい場合は、リサイクル過程でガラスを剥がす事が困難になり、 液晶を傷つけてしまいリサイクルできず重度扱いとなります。 このように軽度のガラス割れの場合は、再生パネルとしてリサイクルされ、この再生パネルは液晶やデジタイザーは純正パーツとなるので、 先ほど紹介したハイグレードパネルやプレミアムパネルとして修理メニューに加えて使用します。 いかがでしたでしょうか? ポイントはiPhoneの場合、ガラス交換や液晶交換といったガラスのみ交換する修理、液晶のみを交換する修理は原則存在しない。 ガラス交換や液晶交換という表現を使っているが、修理はガラスと液晶が一体化したパーツを丸ごと交換する。 修理価格の違いは破損したディスプレイが再生(リサイクル)できるかどうかで決まる。 これが画面修理の修理価格が区別されている理由となります。
iPhon画面割れ修理 軽度と重度の見分け方は?
それでは万が一iPhoneの画面が割れてしまった時にその症状が軽度なのか?重度なのか? どのように判断するかについて解説していきます。 ポイントは、再生(リサイクル)できるかどうか。 全体的に割れが少ない状態で液晶不良なども無くタッチ操作が可能な状態であれば、 軽度扱いになります。 ここからは画像を参考にしてください。
画面割れ軽度のケース
ひび割れの症状が酷くないのが目安です。 軽度の画面割れは放置してしまうと、 液晶不良やタッチ操作の不具合につながる可能性があります。
画面割れ重度のケース
次に重度のケースは、 画面上の割れが全体的に多い場合は、 タッチ操作が出来ていて現状液晶不良になっていない場合でも 液晶自体に滲み等のダメージがあることが多い為、 その場合は重度扱いの料金でのご案内になる場合があります。 上記のように、液晶の表示不良が出ている場合。 こちらは画面の割れがひどいタイプ。 こちらは液晶部分に一本線だけが出てしまっている状態ですが、 液晶不良の状態ですので重度扱いになります。 どうしてなの?と思う事もあるかと思いますが、 iPhoneの液晶自体がリサイクルが出来るのですが、 液晶にダメージがある場合はリサイクル品として使用できません。 重度になる定義は、
- 画面割れが全体的にある
- 液晶不良(カラー線や画面表示が出てこない場合等)
- 割れていても割れていなくてもタッチ操作自体が一部でも出来ない箇所がある
- 一部でも液漏れしている箇所がある
このような場合は必然的に重度扱いになります。 以上がiPhone画面割れ修理についての解説です。 最後まで読んでいただきありがとうございました!
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